防犯性の高い住宅を作りたい!間取りや設備の工夫とポイント

大切な家族と財産を守るためには、注文住宅を建てる前から防犯性を考えておかなくてはなりません。玄関や窓の位置、照明や庭の設計、さらには最新の防犯設備まで、間取りの段階から防犯性を高める工夫を盛り込むことができるのが、注文住宅の大きなメリットです。
今回は、防犯性の高い住宅の条件や、設計時に取り入れたい間取りの工夫、最新の防犯システムまで詳しく解説します。これから家づくりを始める方が、安心して暮らせる住まいを実現するためのヒントをお届けします。
防犯性の高い住宅とは?

防犯性の高い家とは、ずばり、侵入するのに時間がかかる家のことです。
侵入犯が嫌がる家の条件
侵入犯は、短時間で、目立たずに侵入できる家を狙います。逆にいえば、「侵入に時間がかかる」「人目につきやすい」環境をつくることで、犯行を諦めさせられます。具体的には、
- ピッキングやこじ開けに強い玄関ドア
- 防犯ガラス
- 面格子を備えた窓
- 死角を減らす間取りや外構
などが効果的です。
また、夜間でも敷地内を明るく保つセンサーライトや、外から見える位置に設置された防犯カメラも有効です。
狙われやすい家の特徴
塀や植栽で外からの視線が遮られ、敷地内に死角が多い家は、侵入犯にとって格好のターゲットです。また、無施錠の窓や簡単に開けられる玄関ドア、夜間でも暗い玄関まわりや庭は、特に注意してください。
間取りではありませんが、たとえば郵便物が溜まっている、夜間に明かりがつかないなど、留守がわかりやすい環境も、空き巣に狙われる要因になります。防犯性を高めるには、こうした弱点を一つずつ潰していくことが重要です。
注文住宅なら設計段階から防犯性を高められる
では、具体的のどのような家が泥棒に狙われにくいのか、防犯性を高める間取りや工夫について、解説します。
玄関ドアの防犯性能を高める工夫
玄関は、侵入犯が最も狙いやすい場所のひとつですから、設計段階で、防犯性能の高いドアを選ぶことが重要です。具体的には、ピッキングに強いディンプルキーやダブルロック、ドア内部に補強プレートが入ったタイプを採用しましょう。
また、ドアスコープやモニター付きインターホンを組み合わせることで、来訪者を直接対面せずに確認でき、危険を減らせます。さらに、外から玄関内が丸見えにならない配置や、夜間も明るさを確保する玄関照明も防犯効果を高めます。
窓の位置・形・防犯ガラスの活用
窓はガラス破りやこじ開けによる侵入の危険が高いため、こちらも設計段階から対策が必要です。道路や近隣から見える位置に窓を配置し、人目を利用した防犯効果を高めましょう。
また、1階や侵入しやすい位置には、防犯ガラスや二重サッシ、面格子を設置すると安心です。引き違い窓よりも開口部の狭い縦すべり出し窓を採用すれば、換気しながらも侵入を防ぎやすくなります。
死角をなくす間取り設計
建物の形状や配置によっては、侵入犯が身を潜めやすい死角が生まれます。設計時に、
- 玄関や窓が見通せる位置に配置する
- 外壁の凹凸を減らす
- 敷地の四隅が暗くならないように照明を設置する
などの工夫が有効です。特に勝手口や裏側の窓は狙われやすいため、周囲からの視認性を高める配置が望ましいでしょう。
庭や外構での防犯対策
庭や外構も、防犯性を高める重要な要素です。高すぎる塀や生け垣は視界を遮り、侵入者が隠れやすくなるため、あまり高すぎないフェンスや、透け感のある素材を選びましょう。
- 足音が響く砂利敷き
- 防犯用のセンサーライト
- 防犯カメラの設置
なども有効です。また、玄関までのアプローチは直線的にせず、来訪者の動線が家の中から見えるようにすると、不審者の侵入を抑止できます。
防犯性を高める設備・アイテム

家を建ててからでも取り入れられる、防犯システムもご紹介します。
防犯カメラ・センサーライト
防犯カメラは「監視されている」という心理的プレッシャーを与え、侵入犯を寄せつけにくくします。最近は高画質・広角レンズ搭載で、夜間でも鮮明に撮影できるタイプが増えています。録画データをスマホから確認できるクラウド型なら、外出中も安心でしょう。
さらに、動きを感知して点灯するセンサーライトを組み合わせれば、不審者を驚かせ退散させる効果も期待できます。
スマートロックや電子錠
スマートロックや電子錠は、鍵の閉め忘れ防止や合鍵管理の手間を減らす便利な設備で、後付けも可能です。スマホやICカード、暗証番号で施解錠できるため、物理的な鍵穴がなくピッキングのリスクを軽減できます。
また、外出先から施錠状況を確認・操作できる機種もあり、旅行や長期不在時も安心です。
宅配ボックスの設置
不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックスは、防犯面でも有効です。玄関先に荷物が置きっぱなしになると、不在を知られてしまい空き巣のリスクが高まります。宅配ボックスを設置すれば、荷物の置き配を防ぎ、留守を悟られにくくなるでしょう。
最近はスマートロック連動型や、設置工事不要の簡易タイプも選べます。
シャッターや雨戸の活用
シャッターや雨戸は、窓からの侵入を物理的に防ぐ強力なバリアとなります。台風や防災対策としても有効ですから、1階や人目につきにくい場所の窓には特におすすめです。
電動シャッターなら、出かける前や就寝前にボタンひとつで一斉に閉められ、日常的な防犯対策としても活用しやすいでしょう。
最新の防犯システム事情

今からでも、防犯設備を取り入れたい!という方へ、最新の防犯システム事情についてお話しします。
スマホ連動型ホームセキュリティ
近年は、防犯機器をスマートフォンと連動させて管理できるホームセキュリティが主流になりつつあります。ドアや窓に取り付けた開閉センサーや、室内の動きを感知するモーションセンサーが異常を検知すると、スマホに即座に通知が届きます。
外出先からでも状況を確認でき、必要に応じて警備会社や警察に連絡することも可能です。
AI搭載カメラや顔認証システム
最新の防犯カメラにはAI機能が搭載され、人や車、動物などを識別して必要な映像だけを記録できます。さらに、顔認証システムを導入すれば、登録された家族や知人以外が近づいた場合に警告を出すことも可能です。
このような設備を導入すれば、誤作動を減らしながら高い防犯効果を維持できます。
外出先から操作できる防犯アプリ
防犯アプリを使えば、外出中でも家のセキュリティを遠隔操作できます。シャッターの開閉や施錠、照明の点灯・消灯をスマホから行えますから、在宅を装う「防犯ダミー効果」も期待できるでしょう。
また、アプリからリアルタイムでカメラ映像を確認できるため、旅行や出張中の安心感も高まります。
まとめ
防犯性の高い住宅は、侵入を防ぐだけでなく、家族の安心感や暮らしやすさをも高めます。注文住宅なら、玄関や窓の配置、庭や外構の設計、防犯設備の選定まで、すべてを計画段階から組み込むことが可能です。
最新の防犯システムや設備を活用すれば、不在時や夜間でもしっかりと家を守ることができるでしょう。防犯対策は後から追加することもできますが、設計段階で取り入れておけば、より安心です。
「安心して暮らせる家」は、家族にとって何よりも大切な財産です。これからの家づくりは、防犯性を高める工夫を積極的に取り入れ、長く安全な暮らしを実現しましょう。
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