2024.1.11
土地探し

土地の形状の種類は主に6種類!家を建てるときのメリットや注意点とは

家を建てるための土地といっても、形はさまざま。家の建築にはどのような土地の形が適しているのかと迷っていませんか?

きれいな正方形もあれば、いびつな三角形や通路が狭く奥が広い旗竿地などいろいろあります。土地の形状によって家の建てやすさが違いますし、建築費や固定資産税などかかる費用にも差が出てきます。

そこで今回は、土地の形状の種類をご紹介するとともに、それぞれのメリットやデメリットについて詳しく解説します。

また、土地を選ぶ際の注意点についてもお話ししていますので、これから土地を探そうと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

土地の形状の種類を知る

土地の形状は、大きく分けて整形地と不整形地があります。整形地とは読んで字の如く、形が整っている土地のことで、正方形と長方形の土地を指します。傾斜もなく、住宅を建てやすい土地です。

一方、不整形地とは形が整っていない土地のことで、傾斜がある場合もあります。

【整形地】

  • 正方形
  • 長方形

【不整形地】

  • 三角形地
  • 台形地
  • 傾斜地
  • 旗竿地

次章からそれぞれ詳しく解説していきます。

土地の形状・正方形

正方形の土地は、住宅を建てるには最適な土地の形です。どちらの方角から見ても同じ形なので、建築の自由度が高いのが大きなメリットです。

リビングをどの向きにするかなど方角にも左右されづらいので、理想の家を建てることができます。家を解体して土地を売る場合でも、買い手が見つかりやすいでしょう。

最も人気が高い土地の形状ですが、人気が高いということは、その分価格も高くなりがちです。そして、価格が高いということは、今後支払う固定資産税も高くなるということです。

また、誰もが整形地に家を建てたいと思っていますから、いい土地が見つかったらすぐに手に入れないと悩んでいる間に売れてしまうでしょう。

形のきれいな正方形でも、坪数が小さい時には少し注意が必要です。駐車場や庭を作りたい場合、その分、住宅部分を削ることになります。限られたスペースにあれこれと詰め込むことになってしまいますので、間取りが制限されることがあります。

土地の形状・長方形

長方形の土地は、比較的自由に家を建てることができますので、正方形に次いで人気のある土地の形です。たとえば縦に長い形の場合、奥に住宅、手前に駐車場や庭を配置するなど、間取りのプランを考えやすいというメリットがあります。

長方形が道路に対してどの向きにあるかによって、間口の広さが変わってくるのが特徴ですが、間口が狭く奥行きが広いタイプは固定資産税評価額が下がる可能性があります。

間口が狭いと、路線価に「間口狭小補正率」をかけて評価額を算出するため、結果的に固定資産税が下がる可能性があるのです。

注意点としては、家の中での移動距離が長くなりがちなことです。リビングから各部屋への移動、キッチンや水回りなど、どのように配置すると移動が楽なのか、生活動線をよく考えて間取りを決めましょう。

また、間口が狭すぎると駐車場へ車を入れるのが大変になることがあります。

極端に細長い長方形の土地のことを「うなぎの寝床」と呼びます。このタイプの土地は、部屋を向かい合わせに配置することが難しいので、生活動線や風通し、採光などを考えつつ、どう部屋を配置するかが快適に暮らすポイントとなります。

土地の形状・三角地

三角形の土地は、整形地と比べると価格が安いことが大きなメリットです。同じ広さであっても、住宅を建てられる部分に制限が出ることから、価格も安くなります。価格が安くなれば、固定資産税も当然安くなります。

家の広さにこだわらず、多少狭くても個性的な家を建てたい、土地の購入費をできるだけ抑えたい人にはおすすめの土地の形状です。

三角地に建物を建てるとどうしてもデッドスペースが生まれるため、住宅部分は小さくなってしまいます。しかし都会には狭小住宅の建設が得意なハウスメーカーも多いですから、土地が狭いからといって、必ずしも住みづらくなるとは限りません。

デメリットとしては、家の中の家具の配置が難しいことが挙げられます。特殊な形なので、通常ならば家の四隅は90度で何ら問題なく家具を置くことができますが、三角地の場合は家の中にも鋭角の部分が生まれやすいのです。

洗濯機や冷蔵庫などの大型家電をどのように配置するかも考えて、間取りを決める必要があります。

また、三角地は風水的によくないとされています。三角地に三角形の建物はさらに良くないとされているので、風水を気にする人は避けた方が良いでしょう。

土地の形状・台形地

台形地は不整形地に分類されるものの、四角形なので比較的使いやすい土地です。正方形ほど便利ではないとはいえ、台形地だということで価格が安くなるのは大きなメリットでしょう。固定資産評価額も下がります。

また、土地の端にフィットして家を建てられないことも、隣家と近くなりすぎないと考えれば、メリットと捉えることもできるでしょう。

一辺の長さや形によってはデッドスペースが大きくなりますので、それはデメリットとなってしまいますが、三角地ほどではありません。

重要なのはデッドスペースと建築費のバランスです。デッドスペースを少なくしようと台形地に沿った形の家にすると、イレギュラーな形になるため建築コストが高くなる可能性があります。

しかし、家の形を優先させるとデッドスペースが大きくなる可能性があります。その場合は、デッドスペースを駐車場や庭として利用し、できる限り空間を有効活用できるようにすることでデメリットを克服できるでしょう。

土地の形状・傾斜地

傾斜地とは斜めに傾いている土地のことです。斜めになっている土地に家を建てることができるのか?と思われるかもしれませんが、高台にある家などは傾斜地に建てられることも多く、工夫次第では快適な家にすることも可能です。

傾斜地の最も大きなメリットは、眺めが良いことです。目の前を遮るものがありませんから、カーテンを開ければいつでも遠くまで見渡すことができ、気持ちの良い眺めを楽しむことができるでしょう。

また、採光性は抜群です。窓を大きくすることでたっぷりの日光を取り入れることができますから、日当たりについて悩むことはまずありません。

整形地と比べれば人気も低いですし、土地代が安くなることも大きなメリットでしょう。安く土地を手に入れた分、費用をかけてこだわりを詰め込んだ家にすることもできます。

傾斜地で注意して欲しい点は、自然災害への備えです。平地と比べれば崖崩れなどのリスクは高くなりますので、ハザードマップなどを確認し、必要に応じて地盤改良も行なった上で、安全な土地の上に家を建てるようにしたいものです。

土地の形状・旗竿地

旗竿地(はたざおち)とは不整形地のひとつで、間口の狭い通路の奥に敷地があり、まさに旗竿のような形をしている土地のことです。「路地状敷地」と呼ばれることもあります。

使いづらい土地だと思われているため価格も安いですが、旗竿地は通路の奥に家の敷地がありますから、玄関が道路に面していません。車の騒音や通行人の視線などを気にすることなく、静かな環境で暮らすことができます。

路地部分の広さにもよりますが、駐車スペースとして利用することもできますし、奥の敷地部分だけでは建ぺい率・容積率の関係で建てられない家の大きさでも、路地部分の面積を考慮すれば建てられる可能性があります。

注意する点は、建築費用が高くなる可能性があるということです。路地が狭いと大型の工事車両などが入りづらく、その分工期が長くなったり、水道やガスなどのインフラ整備にコストがかかったりすることがあります。工事は、不整形地での住宅建設の実績が多いハウスメーカーに相談したいところです。

また、プライバシー性が高いということで逆に防犯の面で不安も出てきますが、警備システムなどを導入してセキュリティを高めれば問題ないでしょう。

土地の形状を選ぶ際に注意すべきこと

スマホで土地探しする女性

ここまでさまざまな土地の形状について、そのメリットや注意点をご紹介してきました。どの土地にもメリット、デメリットがありますが、どの土地が良いか選ぶ際には、以下のような点を考慮してください。

形状によって固定資産税の評価が変わる

土地は、評価額が高いほど固定資産税も高くなります。整形地は人気があるので、土地代も高い上に、固定資産税も高くなります。一方、不整形地は土地の形が悪いほど価格も固定資産税も低くなります。

一生住む家を建てるなら、生涯でどのくらいの維持費がかかるのかもざっと計算しておくことが大切です。

ネット上や書類上だけでなく自分の目で土地を確認する

土地は、ネット上の写真や書類上の図面だけで購入せず、必ず現地に行って自分の目で確認しましょう。土地の大きさは書類でもわかりますが、実際の形状や周囲の環境などは現地に行かなければわかりません。

本当にそこに家を建てて良いのかどうかを判断するには、土地の形以外にも確認しなければならないことがたくさんあります。

形状によっては家の建築費が高くなることがある

各土地の注意点でもお伝えしましたが、不整形地は土地代が安くなったとしても、家の建築費が高くなることがあります。

土地を平坦にしたり、地盤改良をしたりする場合もありますし、土地に沿った形の家を建てる場合も建築費がかさんでしまうことがあります。

不整形地で少しでも費用を抑えようと思ったのに、かえって高くついてしまったということのないよう、複数の業者に話を聞いて見積もりを出すことが大切です。

まとめ

土地の形状や、その土地に住宅を建てるメリット、注意点などについてご紹介しました。

大きく分けると整形地・不整形地があり、整形地は家を建てやすいので人気があります。価格も高めですが、人気のエリアならすぐに買い手がついてしまうでしょう。

不整形地は家を建てづらいと思われがちですが、そこは工夫次第です。都市部には狭小住宅の建築実績のあるハウスメーカーも多いですから、変わった形の家であっても対応できる業者が見つかるでしょう。

不整形地は土地の価格が安いものの、建築費用が高くなる可能性もあります。固定資産税への影響もありますので、建築費と維持費、そのバランスを見ながら土地を選ぶことが大切です。

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