2023.11.4
家づくり

規格住宅とは?メリットやデメリット、建てる時の注意点まとめ

戸建て住宅には種類があります。フルオーダーの注文住宅、すでに完成している建売住宅、そして注文住宅の一種である規格住宅です。今回は、規格住宅と他の住宅との違い、メリットやデメリットなどについてお話しします。

せっかく一戸建てを建てるなら自分好みのデザインにしたい、でもフルオーダーするほどの予算はないと悩んでいるなら、規格住宅を検討してみてください。ある程度は好みを反映させることができますし、大幅な予算オーバーも防げます。

規格住宅を建てる時の注意点などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

規格住宅とは

規格住宅とは、ハウスメーカーや工務店があらかじめ用意したプラン(規格)をもとに、その中から間取り、デザイン、設備などを選んで建築する住宅のことです。中には、「企画住宅」と表記しているメーカーもあります。料理でいうと、プリフィックスコースのようなものでしょうか。

さまざまなプランがあり、自分好みの間取りやデザインを組み合わせて作ることができることから、フルオーダーの注文住宅ほどの手間と費用をかけずにおしゃれな家を建てられると、人気が高まっています。

建売住宅との違い

建売住宅とは、土地と建物をセットにして売っている住宅のことです。すでに家が完成していることが多く、また、完成前だったとしても仕様は決められています。中には、着工前なら壁紙や設備の変更ができる場合もありますが、基本的には自分好みのデザインや間取りにすることはできません。

土地がセットになっているため、好きな場所に建てることはできませんが、土地探しをする手間は省けます。また、すでに家が完成している場合は、購入手続きさえ済めばすぐにでも引っ越しが可能です。

注文住宅との違い

注文住宅は、家のデザインや間取り、設備などすべてハウスメーカーや工務店と相談し、一から自分好みの作り上げられる住宅のことです。

全て自分好みに仕上げるのは「フルオーダー住宅」、一部の設備や壁紙などを用意されたものの中から選ぶのを「セミオーダー住宅」といいます。細かいところまでこだわりたい人は、フルオーダー住宅が向いています。

セミオーダー住宅は規格住宅と似ている部分がありますが、セミオーダー住宅の方が自由度は高いです。

規格住宅のメリット

規格住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

注文住宅よりも工期が短くなる

注文住宅は、まず自分好みの家をイメージするところから始まります。ショールームや展示場を見て、ハウスメーカーや工務店と相談しながらデザインを決めていきます。予算もありますから、予算内で建てられるように何度も打ち合わせする必要があり、着工までとても時間がかかります。

場合によっては、希望の設備を入れるために、資材を取り寄せなければならず、時間だけでなく手間もかかるのです。

その点、規格住宅はデザインや仕様がすでに決まっているため、その中から選ぶだけ良いのです。資材や建築工程も決まっていますから、改めて話し合うことが少なく、着工までの期間が短くて済みます。

完成したときの姿がイメージしやすい

規格住宅は、デザインや間取りがあらかじめ決まっていますので、モデルハウスを見学できたり、過去の施工例を確認することができます。組み合わせを若干変えるとしても、「だいたいこんな感じになるだろう」とイメージがわかりやすいです。

建築費用の目安がわかりやすい

フルオーダーの注文住宅は、自分の理想やこだわりをあれこれと詰め込んでいるうちに、あっという間に予算をオーバーしてしまうケースがありますが、規格住宅はその心配が少ないです。

元々の規格が決まっており、それを組み合わせるだけですから、マックスでどのくらいの金額になるのかがわかりやすく、資金計画も立てやすいです。自由に選べる部分が少ないことが、逆に資金面ではメリットになります。

建売よりは自分の好みを反映させやすい

規格がある程度決まっているとはいえ、まったく自由がないわけではありません。フルオーダーほどの自由度はなくても、自分の好みを取り入れられる部分もあります。

すでに完成してから購入する建売住宅よりは、自分の好み、こだわりを取り入れやすいです。

規格住宅のデメリット

メリットがたくさんある規格住宅にも、デメリットはあります。しかし、事前に把握しておくことで、デメリットを克服することは可能です。

土地の形状によっては建てられないことがある

規格住宅はデザインや間取りがほぼ決まっているので、土地の形に合わせて建物の形やデザインをあとから変更することができません。特殊な形状の土地、高低差のある土地では建てられないことがあります。

  • 三角地
  • 台形地
  • 旗竿地
  • うなぎの寝床

など「不整形地」は、規格住宅が建築可能か、事前の確認が必要です。

理想を全て反映させることは難しい

家を建てるとなると、モデルルームなどを見て「こんな風にしたい」とどんどん理想が高まっていくこともあると思います。しかし規格住宅は、あとから希望は取り込むことが難しいです。

多少の変更は可能な場合もありますが、今あるものをどう組み合わせていくか、ということを考える住宅ですので、あれこれと理想を詰め込むことは基本的にできません。自由度を求めるなら、注文住宅の方がおすすめです。

規格住宅を建てるときに注意したいこと

計算機と家の模型

自分の好みで組み合わせを考えられて、なおかつ予算も計画を立てやすい規格住宅ですが、購入にあたっていくつか注意して欲しい点もあります。

土地の有無で建築の手間が変わってくる

すでに土地を持っている人は、今ある土地に建てられるプランを選ばなくてはなりません。場合によっては建てられないことがありますので、選ぶ前に土地の条件をハウスメーカーにしっかりと伝えることが大切です。

いろいろとプランを見せてもらった後に、「この土地では建てられない」となると、時間の無駄になってしまいます。

これから土地を探す人は、建てたい家の大きさをある程度決めてから土地を探すことになりますが、自分で探すのか、それともハウスメーカーに一緒に探してもらうのかによっても、手間が変わってきます。

土地探しもできるハウスメーカーに依頼するなら、土地の費用も込みで予算を立てやすいです。

住宅の性能をしっかり調べること

規格住宅は、デザインもさまざまなら性能もさまざまです。断熱性や耐震性など、外から見えない部分もしっかり確認したいところです。

規格住宅は、規格通りに作ることを前提に構造計算をしています。ですので、間取りを変えたり、もともとなかった設備を付け加えたりすると、性能が低下する可能性もあります。

好みを反映させたり、費用を押さえたりするために変更を加えるときは、性能が変わらないかも確認しましょう。

規格住宅はこんな人におすすめ!

規格住宅は、

  • 自分の好みも取り入れたいが、打ち合わせの時間などは短くしたい
  • コストを抑えて理想の家を建てたい
  • 一から考えるよりも選択肢を示してもらった方が楽
  • 家づくりで大きな失敗をしたくない

という人に向いています。

フルオーダーの注文住宅は、こだわりを詰め込んだ理想の家を建てられるというメリットがあるものの、一から全て自分で考えていくのは大変です。

決めなければいけないことが多く、着工までにも時間がかかります。

それならば、建売ほどの不自由さはなく、多少の好みも反映させながらスムーズに建築計画を進めていける規格住宅がよいでしょう。

まとめ

モデルハウスで接客中の様子

規格住宅とは、あらかじめデザインや間取り、設備などが決められていおり、その「規格」の中から好きなものを選んで組み合わせる住宅のことです。

すでに決まっている部分については変更が難しいですが、規格の範囲内での組み合わせは自由ですし、ハウスメーカーによっては多少のオプション追加も可能です。

注文住宅よりは費用や時間がかからず、建売住宅よりは自由度があると人気が高まっている住宅の形です。

今回は、規格住宅のメリットやデメリット、注意点などについてお話ししました。予算を抑えつつ、自分好みの家を建てられる規格住宅、まずはハウスメーカーに相談してみましょう。

イッカデザインの家づくりがわかる資料を
無料でお送りいたします
ページTOP