2025.3.28
資金計画

新築注文住宅の予算オーバー対策!削るところと削ってはいけない部分

新築の注文住宅を計画する際、多くのご夫婦が直面する課題の一つが「予算オーバー」です。理想の住まいを追求するあまり、当初の予算を超えてしまうことは珍しくありません。しかし、無計画なコスト削減は、住み心地や将来の満足度に悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで今回は、予算オーバーの主な原因を明らかにし、削減を検討すべきポイントと、逆に削減を避けた方がよい部分について詳しく解説します。計画的な予算調整を行い、後悔のない家づくりを実現するための参考にしてください。

新築の注文住宅で予算オーバーしてしまう原因

新築の注文住宅は、理想の住まいを実現できる一方で、理想を詰め込みすぎると予算オーバーしやすいものです。夢を膨らませるうちに、気づけば予算を大幅に超過してしまう原因としては、以下のことが考えられます。

予算の見積もりが甘かった

最初に立てた予算が、そもそも現実的でなかったというケースは少なくありません。

  • 土地代や諸費用を考慮していない
  • 建築費以外の費用を軽視している
  • 余裕のない予算設定

土地購入費だけでなく、登記費用、仲介手数料、地盤改良費などの諸費用がかかることを見落としがちです。そのほか、住宅ローンの手数料、火災保険、引っ越し費用、家具・家電の購入費など、建築費以外にも多くの費用がかかります。

予算をギリギリに設定すると、途中で追加費用が発生した際に対応できなくなります。余裕をもった資金計画を立てることが重要です。

設備や仕様のグレードアップ​

打ち合わせが進むにつれて、より高性能な設備や、デザイン性の高い仕様に惹かれるのは自然なことです。「せっかく建てるなら…」という気持ちから、キッチンやバスルームのグレードを上げたり、床材や壁材にこだわったりすることで、予算はどんどん膨らんでいきます。

人気の対面キッチンや、食洗機、IHクッキングヒーター、デザイン性の高い水栓などを選ぶと、数十万円単位で費用が上乗せされることがあります。また、無垢材やタイル、漆喰などの天然素材を採用すると、施工費も含めてコストが上がります。

オプションを追加しすぎた

注文住宅ならではの自由度の高さは魅力ですが、オプションを追加しすぎると予算オーバーの大きな原因となります。収納スペースの追加、間取りの変更、特殊な窓の設置など、一つ一つのオプションは少額に見えても、積み重なると大きな金額になります。

予期せぬ追加費用​が発生した

工事の途中で、地盤改良が必要になったり、予期せぬトラブルが発生したりすることで、追加費用が発生する場合があります。これらの費用は、当初の予算には含まれていないため、予算オーバーの大きな要因となります。

新築の注文住宅で予算を削るところ

新築の注文住宅で予算オーバーしてしまった際に、具体的にどこを見直すべきか、そしてどのように費用を削減していくか、以下のポイントに着目してみてください。

建物の形状をシンプルにする

建物の形状は、建築コストに大きく影響します。複雑な形状は、使用する建材の量が増えたり、施工の手間がかかったりするため、費用が高くなりがちです。

【削減ポイント】

  • 正方形や長方形の総二階建て(1階と2階の形状を揃える)にする
  • 屋根はシンプルな形(切妻・片流れ)を選ぶ
  • 凹凸を少なくし、建築コストとメンテナンスコストを抑える

シンプルな形状ほど、使用する建材が少なく、施工も容易になるため、建築費用を大幅に抑えられます。特に、凹凸の少ない総二階建ては、コストパフォーマンスに優れています。

外壁の面積が少なくなるため、将来的なメンテナンス費用も抑えられますし、構造的に安定しやすく、耐震性も高まるというメリットもあります。

間取りを再考し部屋の数を減らす⁠

部屋数を減らすことは、壁やドア、照明器具などの数を減らすことにつながり、建築コストの削減に直結します。

【削減ポイント】

  • リビングを広めにして、家族共有の空間を活用する
  • 子供部屋は最初から仕切らず、将来必要になったら間仕切りを設置する
  • 廊下を最小限にし、コンパクトな間取りを意識する

部屋数が少ないほど、掃除の手間や光熱費を抑えられます。また、オープンな間取りにすると、家族間のコミュニケーションが取りやすくなります。

設備のグレードを下げる

最新の設備や高級な設備を採用すると、費用が大幅に増加します。しかし、設備は後からグレードアップできるものが多いため、初期費用を抑えるためには標準仕様を選ぶことをおすすめします。

【削減ポイント】

  • キッチンやバスは標準グレードを採用し、必要に応じてリフォームを検討する
  • 食洗機や浴室乾燥機などのオプションは後付けできるものを優先的に見送る
  • 必要以上に最新の設備を求めず、実用性を重視する

設備のグレードを下げることで、数十万円単位でのコスト削減ができる場合もあります。毎日使うものだからこそ、本当に必要な機能を見極めることも大切なので、カタログだけでなく、実際にショールームで設備を確認し、納得した上でグレードを選びましょう。

窓の設計と配置の見直し

窓は家のデザインや明るさを決める重要な要素ですが、窓のサイズを小さくしたり、数を減らしたりすることで、窓の材料費や設置費用を抑えられます。

【削減ポイント】

  • 南向きの大きな窓を活用し、他の方角の窓を最小限にする
  • FIX窓(開閉できない窓)を活用し、コストを抑える
  • デザイン性よりも、実用性を重視して配置を考える

方角や周辺環境を考慮し、必要な採光量と風通しを確保できる窓のサイズと配置を考えます。開閉機能のないFIX窓は、開閉窓に比べて安価な場合がありますので、採光目的であれば、FIX窓の活用も検討しましょう。

水回りをひとつにする

キッチン、バスルーム、洗面所など、水回りの設備は配管工事が伴うため、複数箇所に設けると費用がかかります。水回りを集約することで、配管工事費を削減できます。

【削減のポイント】

  • キッチン、浴室、トイレを1カ所にまとめ、配管を短くする
  • トイレは1カ所にして、将来的に必要なら増設することを検討する

水回りがまとまっていると、配管工事費を抑えられるだけでなく、家事動線がスムーズになります。

あとから追加できるものはとりあえず見送る

一部の設備、収納などは、住み始めてから必要に応じて追加することも可能です。初期費用を抑えるために、後からでも対応できるものはいったん見送るという考え方も必要です。

【削減のポイント】

  • 後から追加しやすい設備は、必要になってから設置する
  • 最初はシンプルな仕様にし、ライフスタイルに合わせてアップグレードする

後から追加することを前提に、必要な配線やスペースなどを確保しておく必要はありますが、実際に住んでみてから、本当に必要なものを見極めることができます。

予算は削らない方がいいところ

安易なコストカットは、住み心地が悪くなったり、削らなければよかったと後悔したりする可能性があります。長期的に見て、削らない方がいい部分についても解説します。

外構工事

門扉やフェンスなどの外構工事は、家の外観を整えるだけでなく、防犯性や利便性にも関わる重要な要素です。予算を削りがちな部分ですが、後々の生活に大きく影響するため、慎重に検討する必要があります。

外構は、安価な素材やデザインにすると、家の魅力が半減してしまいますし、フェンスや門扉、照明などが不十分だと、空き巣などの侵入リスクが高まります。駐車場やアプローチが使いにくいと、日々の生活でストレスを感じることもあります。

【予算をかけるべきポイント】

  • 駐車スペースはコンクリート舗装する
  • フェンスや植栽でプライバシーを確保する
  • 玄関アプローチの動線を考え、滑りにくい素材を選ぶ

外壁

外壁は、家の美観を保つだけでなく、雨風や紫外線から家を守る役割を担っています。安易にコストを削ると、耐久性やメンテナンス性に影響が出ます。安価な外壁材は、耐久性が低く、ひび割れや雨漏りのリスクが高まり、結局、大規模な修繕で費用がかさむ可能性が高いです。

【予算をかけるべきポイント】

  • 耐久性の高い外壁材を選ぶ(ガルバリウム鋼板・タイル・高耐久サイディングなど)
  • 断熱性や防音性の高い素材を選び、住環境を快適にする
  • メンテナンス頻度が少なくなる素材を選び、長期的なコストを抑える

セキュリティ面に関わる部分

玄関ドアや窓、防犯カメラなどは、家族の安全と財産を守るために重要な役割を果たします。セキュリティレベルを下げると、侵入リスクが高まりますから、後悔しないようにしたいものです。

本当に大丈夫かと、常に不安を感じながら生活することになります。万が一、侵入被害に遭った場合、金銭的な損失だけでなく、精神的なダメージも大きいです。

【予算をかけるべきポイント】

  • 玄関ドアは防犯性の高いものを選ぶ(ディンプルキーや電子錠付き)
  • 1階の窓にはシャッターや防犯ガラスを採用する
  • 外構にセンサーライトや防犯カメラを設置する
  • 耐震性の高い工法・構造を選び、地震に強い家にする

注文住宅で一番こだわりたかったところ

家を建てる際に、「ここだけは絶対にこだわりたい!」と思っていた部分は、コストを削らない方が後悔しにくいです。注文住宅の醍醐味は、自分の理想を反映できることです。こだわりを諦めると、一般的な建売住宅と変わらなくなってしまうかもしれません。

たとえば、「広いリビングが欲しかったのに、予算削減のために狭くしたら後悔した」というケースもあります。

【予算をかけるべきポイント】

  • リビング・キッチンなど家族全員がよく使う空間は妥協しない
  • 収納・断熱・動線など長く住み続ける上で重要な部分はしっかり考える
  • お風呂・トイレ・寝室など日々の暮らしの満足度に直結する部分に投資する

まとめ

新築の注文住宅で予算オーバーは珍しいことではありませんが、諦める必要はありません。今回ご紹介したように、建物の形状、間取り、設備、窓、水回りなど、見直すことでコストを削減できるポイントはたくさんあります。
予算オーバーを乗り越えるためには、まず原因を特定し、削減できる部分とそうでない部分を冷静に見極めることが重要です。そして、家族でしっかりと話し合い、優先順位をつけることで、後悔の少ない選択ができるはずです。長期的な視点で、「本当に必要なもの」と「後から追加できるもの」を見極めることが、理想の住まいを実現する鍵となります。

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